日本臨床外科医学会雑誌
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所属リンパ節にサルコイド反応がみられた早期胃癌の1例
白崎 功斉藤 文良山下 厳三浦 二三夫斎藤 寿一Kiyoko SAITO
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1992 年 53 巻 8 号 p. 1864-1868

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抄録
サルコイドーシスの肉芽腫病変とほぼ同一の組織学的変化(サルコイド反応)が悪性腫瘍の所属リンパ節に認められることがまれにある.その成因や,意義に関しては明らかな報告がない.今回われわれは早期胃癌の所属リンパ節にサルコイド反応を認めた症例を経験したので報告する.症例は59歳の女性でIIa型重複早期胃癌の診断にて手術を施行した.術後の病理検索にて所属リンパ節には癌転移はなかったが,類上皮細胞よりなる肉芽組織が存在し,壊死・乾酪巣を認めなかった.症例は基礎疾患としての胃癌が存在することからサルコイド反応と診断した.胃癌における所属リンパ節のサルコイド反応の本邦報告例は34例あり,詳細の判明している12例に自験例を加えた13例について検討を加えたが,胃癌病変の肉眼型,組織型,壁深達度,リンパ節転移の有無などとは特に傾向を認めなかった.
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