日本臨床外科学会雑誌
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典型的なCT像を呈した右傍十二指腸ヘルニアの1例
寺邊 政宏畑田 剛重盛 千香藤岡 正樹入山 圭二
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2003 年 64 巻 4 号 p. 879-882

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抄録
症例は67歳の男性.突然の腹痛を主訴に来院した.右腹部に圧痛と筋性防御を認めた.腹部単純X線およびCT所見より内ヘルニアによる絞扼性イレウスの診断で緊急手術を施行した. Mesentericoparietal fossaと考えられる腹膜窩を認め,そこをヘルニア門としTreitz靱帯より20cm肛門側から約100cmの小腸が上行結腸間膜背側に入り込み,内ヘルニアとなっていた.
右傍十二指腸ヘルニアは腸回転異常に伴って発生することが多いが,本例では腸管の走行異常はなく,腸回転の最終段階における腸間膜の後腹膜への付着異常によりヘルニア嚢が形成されたと考えられた.術後に腹部造影CTを再検討したところ,ヘルニア内容である小腸係蹄は上行結腸間膜の背側に存在し,その小腸の支配動静脈は上腸間膜動脈の背側を弧状に右側へ向かって走行するという所見を認め,これらは本症に特徴的な所見と考えられた.
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