2023 年 29 巻 p. 203-208
近年の河川分野では観測技術のDXが進む一方,解析技術もセットで河川技術DXに貢献すべきであるが,観測技術と比べて大きく出遅れている.本研究では,国内外における河川流・氾濫流解析モデルをレビューして,河川技術DXに資する解析技術の現況を調べることを目的とする.日本は河川流解析の論文数では世界3位であるが,3Dモデルの論文数の割合は米国や中国より低い.国内では,適用エリアとして河川が全体の9割を占め,氾濫域の適用事例が海外と比べて非常に少なく,氾濫解析の3D化は大きな課題である.3D/非静水圧モデルの適用区間長は最大20km程度であったが,Q3D/非静水圧モデル(BVC,Q3D-FEBS)はより長区間の河川流解析を河床変動計算も含めて実施しており,計算効率性と精度の面で優位性が示された.