河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
流域治水時代における国土保全への一考察~霞堤附帯遊水地の減災・生態的機能に着目して~
佐伯 絵美中村 亮太瀧 健太郎
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2023 年 29 巻 p. 431-436

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抄録

少子高齢化に伴い霞堤附帯遊水地や山奥の人工林では,治水機能・生態系保全機能などの多様な機能を有していても,生産性が低い土地であるため管理・耕作放棄され,造成や宅地開発される場合もみられる.気候変動下において,現存する霞堤附帯遊水地など,防災・減災Eco-DRR的な施設の保全に向けた定量評価手法について,姉川の中流域を対象に検討を行った.減災機能は氾濫解析により現況,遊水地再生・受堤撤去のシナリオに対する浸水状況を表現し,生態的機能の評価は,野生生物の生息環境を定量的に評価する指標HSIモデルを用い魚類の移動性を表現し,地点ごとに計量することでEco-DRR指向の性能評価ができることを示せた.また今後増加が見込まれる維持困難となる治水・生態的機能を持つ土地等に対する,流域治水時代の国土保全方法について考察を行った.

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© 2023 土木学会
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