河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
光学衛星データの異なる空間分解能が土砂流出範囲推定手法の抽出率に与える影響
秋田 寛己平 春田口 仁
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2025 年 31 巻 p. 541-546

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抄録

 本研究は,2022年8月豪雨で土砂流出のあった新潟県村上市の周辺地域を対象に,空間分解能の異なる4種の光学衛星データを用いてNDVI差分値(ΔNDVI)の計算により土砂流出範囲を広域に抽出し,空間分解能の違いが抽出手法の抽出率に及ぼす影響を調べた.y=axの一次式(y: 抽出面積,x: 実績の土砂流出範囲の面積)における回帰係数aを用いて土砂流出範囲の抽出面積を求めると,Pleiadesが0.47,SPOTが 0.53,Planetが0.78,Sentinel-2が0.66となり,高分解能の2種の衛星データが全体の約5割を抽出しており,中分解能の2種が7割~8割程度を抽出できていた.土砂流出範囲の抽出率を評価すると,高分解能の衛星データ(Pleiades,SPOT)は面積を基準とした抽出率が低く,個数を基準とした抽出率が高かった.中分解能の衛星データ(Planet,Sentinel-2)はそれらと逆の傾向を示していた.土砂流出の個数や面積といった評価軸の違いによって,解析に用いる衛星データを選択することが重要と考えられた.

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