スポーツパフォーマンス研究
Online ISSN : 2187-1787
陸上競技男子400 m 走選手における記録の変遷とトレーニング戦略:
大学入学時から2021 年東京オリンピックの期間を対象として
千葉 佳裕佐藤 拳太郎吉本 隆哉 山中 亮高井 洋平
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 16 巻 p. 121-134

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抄録

本研究は,世界選手権およびオリンピックで男子4 × 400 m リレーの日本代表に選出された佐藤拳太郎選手を対象に,大学入学時から2021 年に開催された東京オリンピック出場までに行ってきたトレーニングと記録の変遷をまとめ,次世代の選手および指導者がトレーニングを計画するための基礎資料を提示することを目的とした.佐藤選手は,高校時から400 m 走を専門とする選手であり,レース全体にわたって走速度を維持するタイプであった.大学入学後は,前半から積極的に走速度を獲得するとともに,後半まで走速度を維持できる取り組みを中心に実施し,2015 年度に45.58 秒を記録した.それ以降,日本代表として世界選手権に出場するようになり,より前半から積極的な走速度の獲得がみられるようになった.しかしながら,後半に大きな失速がみられ,低調な記録が続いた.そのようなことから,2021 年度に400 m 走の前半で高い走速度を獲得・維持しつつも休息のイメージを持つレース展開に変容することで,記録更新の兆しがみられ,東京五輪出場を果たすことができた.そこで本研究では,2021 年度までの取り組みと記録との関連をまとめることで,今後の記録更新の糸口を探ることとした

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© 2024 日本スポーツパフォーマンス学会
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