2012 年 34 巻 3 号 p. 403-411
高齢者の低栄養状態は,免疫力を低下させ,虚弱を招くことから,その改善は在宅生活を継続するうえで重要である.とはいえ,地域高齢者の栄養改善のための生活支援の実態はほとんど明らかになっていない.そこで本研究では,栄養改善のための地域高齢者への生活支援の現状と問題点を明らかにすることを目的にした.そして医師と地域包括支援センター職員を対象にインタビュー調査を実施し,グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した.この結果,低栄養の高齢者の把握がなされていないという問題が示唆された.また,栄養状況の改善には,そのための生活支援の必要性を地域包括支援センター等が把握することが必要であり,そのために,家族からの協力を得ることや高齢者がコミュニティからの支援を受けられることが重要であることが示された.