安全工学
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二つの石油タンク間の火炎伝ぱ
湯本 太郎モロー J.P.
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キーワード: 火災, 石油タンク, 火炎伝ぱ
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1976 年 15 巻 2 号 p. 79-82

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抄録

直径1mの二つのオープンタンクを用いて,無風時におけるタンクからタンクヘの延焼過程を知るための研究が行われた.タンク間火炎伝ぱ速度,隣接タンクが火災になるまでの時間および隣接タンク液面温度が測定された.その結果,次のようなことがわかった. 1)石油タンク火災が起こり,隣接タンクに延焼するかしないかは,二つのタンク間火炎伝ぱを行うに十分な可燃性蒸気が隣接タンクから発生するかしないかで決まる. 2)直径1m,ガソリンの入ったオープンタンクの場合,タンク間火炎伝ぱ可能な限界距離は約0.6mである. 3)上記2)のタンクの場合,タンク間火炎伝ぱに必要な隣接タンクの無次元蒸気圧とタンク間距離との関係はタンク間距離O.30~0.58mの範囲で,P/PL=62.7S2.4で表わされる.

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© 1976 特定非営利活動法人 安全工学会
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