高橋正 被験者試験により,運動時における呼吸可能な上限の吸気温度を求め,高温空気の体感される熱さの指示指標について調べた,その結果,吸気の乾球温度は体感される熱さに無関係であり,湿球温度の値の大小が直接的に影響していることがわかった.また,呼吸量Q〔」/min〕の呼吸が温度可能な上限の湿球温度Twb〔℃〕に与える影響を調べたところ Twb=55.4-0.057Q となった.このことから,呼吸量の増加は体感される吸気の熱さにさほど影響しないことがわかった。 なお,呼吸可能な限界時における硬口蓋の皮膚表面の温度は呼吸量に関係なく42~43℃であった.