抄録
テレビ・広告等のマスメディアにおいてマスコットキャラクタの活躍が多く見られる。企業・自治体が商品・企画などのイメージをユーザーにわかりやすく伝える手段として、マスコットキャラクタというメディアの必要性が高まってきている。しかし、キャラクタがユーザーに受け入れられ難い事態になった例も少なくない。その原因としてキャラクタ制作工程のなかで、多数案から少数案に絞り込む段階において、どの案が好ましいかを選ぶ基準が、人間の主観に依るところが大きいためであると考えられる。本研究では、制作側とユーザー側とのミスマッチを無くしたキャラクタ作成手法について検討をおこなう。すなわち数量化理論第?W類と自己組織化マップを用いて、制作者とユーザーがキャラクタに与える二つの特徴を分析したキャラクタデザイン支援法手法を提唱する。多数のマスコットキャラクタのアイデアの中から、少数の案へと絞り込む過程に本手法を適用することにより、有用性を検証する。