日本顎口腔機能学会雑誌
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学術大会抄録
超微量粘度計を用いた残留唾液の粘度測定:安静時唾液による予備的検討
内ヶ崎 一徹田中 恭恵水上 雅史栗原 和枝服部 佳功
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2022 年 28 巻 2 号 p. 74-75

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抄録

I.目的

嚥下後に口腔に残留する唾液と定義される残留唾液は,部位により厚さの異なる薄膜として口腔粘膜を被覆する.膜の最薄部は硬口蓋前部で,健常者の平均膜厚は10μmを下回り,安静時唾液分泌速度が計測限界以下の重度ドライマウス患者では平均3.4±2.4μmと報じられている1)

残留唾液は,口腔粘膜の保湿や保護作用に加え,口あたりなどの食感の形成や,食塊移送時の食塊−粘膜間の潤滑に関与し,これらの作用にムチンなどの成分タンパク質がもたらす粘性が関与することから,唾液の粘性は唾液機能を検討するうえで重要な評価項目である.

一方,口腔には両側3対の大唾液腺に加え,各部の小唾液腺が開口し,それぞれが成分や粘度の異なる唾液を分泌することから,残留唾液の粘度は口腔粘膜上の部位間で異なると推察されるが,この点を明らかにした検討は渉猟した範囲で未だ行われていない.

著者らは,口腔粘膜各部の残留唾液の粘度を測定し,唾液粘度の口腔内分布とその機能的意義を検討することを企図した.また,非ニュートン流体に適したコーンプレート型粘度計では測定に要する量の唾液試料採取が困難であることから,東北大学未来科学技術共同研究センターにて新規開発された超微量粘度計を用いることとした.

本検討の目的は,残留唾液試料の採取から粘度測定に至る一連の測定方法の確立である.

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© 2022 日本顎口腔機能学会
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