2022 年 29 巻 1 号 p. 28-29
I.目的
ブラキシズムの評価方法には本人からの自己申告に基づく判定(possible bruxism),舌・頰の圧痕,歯の咬耗などの臨床所見に基づく判定(probable bruxism),ポリソムノグラム,筋電図,生態学的瞬間評価(EMA:ecological momentary assessment)などの機器的評価に基づく判定(definite bruxism)の3種類がある1).しかし,覚醒時ブラキシズム(AB:awake bruxism)は検査方法,検査値の評価基準,診断,治療効果の評価など多くの面で未だコンセンサスを得られるには至っていない.本研究では筋電計により覚醒時の咀嚼筋筋活動を記録するとともにブラキシズム現象のEMAを併せて記録し,両データを照合しprobable bruxismとdefinite bruxismを組合せたグループ比較の検証およびdefinite bruxismにおけるカットオフ値の妥当性を検討した.