2022 年 39 巻 1 号 p. 40-45
目的:変動する左眼の眼瞼下垂と左眼の全方向への眼球運動障害および下直筋の肥厚を呈した一例について報告する.
症例:症例は47歳,女性.左眼瞼下垂と複視を主訴に本学眼科を受診した.初診時には,左眼の眼瞼下垂と左眼の外上斜視および左眼の全方向の眼球運動障害を認めた.頭部MRI検査で,左眼の外眼筋と上眼瞼挙筋の高輝度信号および下直筋の肥厚を認めた.他の疾患の可能性を除外し,左眼の特発性外眼筋炎と診断し,経過観察となった.左眼の眼瞼下垂についてはその後,再発を繰り返したが,ステロイド治療は効果がなかった.
結論:今回の症例は,特発性外眼筋炎としては,非典型的であり,ステロイド治療に抵抗することから別の病態が存在する可能性が考えられた.