2024 年 45 巻 2 号 p. 87-92
男女平等への意識改革の取り組みにより失われつつあるものの,未だ一部において性別役割分担意識はアンコンシャス・バイアスとして根強く残っている.医学生のアンケートにより女性は医学生時代から結婚・出産において家事・育児を多く担うことを意識しており,そのために勤務形態を変化させることを考えていた.実際,耳鼻咽喉科女性医師は家事育児を多く担う傾向にあり,特に家事に対しては負担に感じていた.学生時代からのキャリアや性別役割分担に対するアンコンシャス・バイアスに関する教育を行っていくことは勤務継続に寄与すると考えられた.2024年4月から医師の働き方改革の新制度が開始となった.これは,医療機関に勤務する医師の長時間労働を改善し,医師が健康に働き続けられる環境を整備するための取り組みである.今後,男女ともに家事育児を協力できる時間を作れる体制になることが,女性医師の勤務継続の一助になり得ると思われた.