理科教育学研究
Online ISSN : 2187-509X
Print ISSN : 1345-2614
ISSN-L : 1345-2614
原著論文
幼少期における自然体験の年代別比較と望ましい自然体験の在り方
高橋 多美子高橋 敏之
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 50 巻 2 号 p. 89-97

詳細
抄録

本論では,10代から60代までの年代別に,幼少期における自然体験20項目の増減を調査し,その調査を基に.今後の幼少期における自然体験の望ましい在り方を考察した。全体的に見れば幼少期の自然体験は若年層ほど減少傾向にあるが,詳細に分析すると,①顕著な減少傾向,②微細な減少傾向,③微細な増加傾向に分類された。そして視点を変えると,④二極分化傾向,⑤性差がある項目のあることが判明した。今後の幼少期における望ましい自然体験の在り方として,第1に身近な自然環境の整備,第2に保育における自然体験の補完,第3に子どもを取り巻く大人の重要性を言及した。

著者関連情報
© 2009 日本理科教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top