2009 年 50 巻 2 号 p. 99-106
長野県内の公立中学校3年生を対象に,二酸化窒素浄化装置を用いて,自動車排気ガスを浄化する物質を調べる実験から成る3時間の単元を実施した。その結果生徒は,木材由来の有機物に浄化作用があることや,自然界に存在するものが持つ浄化能力は人の知恵や科学技術により活用できることを理解した。また学習終了後生徒の持つ環境認識は悲観的認識から希望的認識へと変容し,環境保護活動などへの働きかけが誘発された。以上のことから,本学習は環境教育において有益であることが示唆された。