理科教育学研究
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原著論文
実験方法の妥当性に関わる判断を伴う実験計画に対する生徒の意識
―中学校第一学年「力の大きさとばねののび」を事例として―
大嶌 竜午
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2020 年 61 巻 2 号 p. 219-228

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抄録

本研究の目的は,実験方法の妥当性に関わる判断を伴う実験計画,及びそれに基づく実験活動に取り組んだ生徒の意識を明らかにすることである。中学校第一学年「力の大きさとばねののび」において,実験課題や実験器具についての説明以外,教師からの支援がほとんどない中で,生徒に実験活動に取り組ませ,質問紙によって生徒の意識を調査した。その結果明らかになったことは以下の2点である。実験方法の妥当性に関わる判断を伴う実験計画に取り組むことによって,(1)実験活動に対する満足という肯定的な意識と,実験計画は困難で不安だという否定的な意識の両方が,生徒に保持されたこと,(2)実験活動の目的や方法の理解,及び実験計画の意義の理解が深まったと生徒が感じたこと。

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© 2020 日本理科教育学会
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