理科教育学研究
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資料論文
SSHにおける主体的な探究活動に影響する諸要因の検討
―玉川学園高等部における探究活動の取り組みを事例として―
矢崎 貴紀小林 慎一後藤 芳文森 研堂今井 航渡辺 康孝中村 大輝
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2023 年 63 巻 3 号 p. 669-675

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抄録

平成14年度より文部科学省が推進しているスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業では,学習者が主体的に探究活動に取り組むことが期待されている。本研究では,SSHにおける主体的な探究活動に影響する要因を明らかにすることを目的とした調査を実施した。中学3年生と高校生の計714名を対象とした質問紙調査を分析した結果,SSHにおける主体的な探究活動に影響する要因として「他者からの受容」「達成経験」「自己効力感」の3点が明らかになった。本研究の結果を踏まえれば,受容的な他者に支えられて達成経験を重ねる中で自己効力感を高めていくことが,SSHにおける生徒の主体的な探究活動の生起につながると考えられる。

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© 2023 日本理科教育学会
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