2023 年 63 巻 3 号 p. 657-668
東京書籍の高校教科書「改訂物理」の探究12はRLC回路に関する探究課題である。教科書には共振周波数のとき「L1消灯,L2,L3点灯」と書いてある。しかし,LとCの値を任意にとるのでは,共振周波数のとき「L1消灯,L2,L3点灯」とはならない。L/Cの値を特定の値に設定したときのみ上記の現象が実現できる。この条件を見いだすには,電気回路のベクトル図を描いて考察する必要がある。筆者は複素記号法を用いてRLC回路のベクトル図を描くアプリを開発し,それを用いることにより,条件を見いだすことができた。また,豆電球の代わりに電流計を用いる方法についても検討した。本論文ではこの探究課題を高校生に指導する場合の方法,注意点などについて述べる。