Skin Cancer
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第28回日本皮膚悪性腫瘍学会
前額部に生じたPrimary dermal melanomaの1例
上尾 礼子爲政 大幾田中 美紀太田 馨岡本 祐之永田 基樹藤澤 琢郎小西 将矢新田 匡幸
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2013 年 28 巻 2 号 p. 190-194

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抄録
 65歳,女性。数十年前から存在した右眉毛上部の色素斑に1年前より皮下腫瘤が出現し,増大してきたため近医形成外科を受診した。粉瘤疑いで切除されたが,病理組織検査で悪性黒色腫と診断され,当科紹介受診となった。前医での切除標本病理組織像では,真皮から皮下にメラニン色素を有する異型細胞の増殖を認めたが,表皮内に異型メラノサイトはみられずprimary dermal melanomaと診断した。初診時には右眉毛上部の手術瘢痕から耳下腺部までの皮下に硬く腫大した腫瘤が列序性に多発していた。これらの腫瘤を一塊とした腫瘍切除術と全層植皮術および頸部リンパ節郭清術を行った。皮下の腫瘤はin-transit転移であり,耳下腺内リンパ節にも転移が認められたことからprimary dermal melanoma,pTN3M0,stage IIIcと診断した。術後にDAV-Feron療法6クールを行い,INF-β局注を追加し加療したが,術後1年3ヵ月で小腸に悪性黒色腫の転移が出現したため,翌月に外科にて小腸切除術を行った。初療開始後2年3ヵ月,小腸転移切除後9ヵ月が経過しているが新たな再発・転移は認めていない。
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© 2013 日本皮膚悪性腫瘍学会
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