Skin Cancer
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臨床的に診断の難しかった基底細胞癌の2例
米田 和史林 美穂日置 加奈浅井 かなこ平光 裕子山田 鉄也遠渡 舞
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2006 年 21 巻 3 号 p. 336-339

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抄録

症例1は71歳, 女性。初診の2~3ヵ月前, 右下腿の褐色調皮疹に気付いた。右下腿内側に16×14mmの一部痂皮と鱗屑が付着した紅褐色調の皮疹を認めた。症例2は63歳, 男性。初診の3年前から右下腿に紅褐色斑が生じ, 徐々に増大。右下腿外側に15×15mmのほぼ扁平な紅褐色斑があり, 一部痂皮と鱗屑を伴っていた。2症例とも肉眼的には基底細胞癌の診断が困難であった。ダーモスコピーで2症例ともpigment networkは無く, leaf-like area, multiple blue-gray dots/globules, 小潰瘍, 蛇行し拡張した樹枝状血管 (arborizing vessels) など基底細胞癌に特徴的な所見がみられた。病理組織はともに表在型基底細胞癌であった。このことから基底細胞癌の診断にダーモスコピーが非常に有用であることを改めて実感した。

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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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