バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
解説
可変重力環境における全身運動制御と 等身大ヒト型ロボットを用いた検証
玄 相昊里宇 明元
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 34 巻 1 号 p. 5-11

詳細
抄録
環境適応能力はヒトの運動制御の本質であるため,そのメカニズムを探求しそれを臨床の実際に活かすためには,エビデンスに裏付けられた数理モデルの構築とその継続的な検証作業が欠かせない.宇宙環境・低重力環境はヒトの環境適応能力とそれに付随する運動制御を研究する格好の研究の場を提供しているが,良いモデルを構築するために被験者の運動生理学的データに加えて,ヒトと同じ身体機能を有するロボットの運動力学的データの援用が有効であると考えられる.本稿では,ヒトの筋骨格系を機能的に再現する等身大のヒューマノイドロボットを用いたいくつかの実験を交えながら,ヒトの重力適応能力とその全身運動の制御と学習における意義について議論する.
著者関連情報
© 2010 バイオメカニズム学会
前の記事 次の記事
feedback
Top