バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
解説
医工連携はなぜ難しいのか
岡本 淳
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2021 年 45 巻 3 号 p. 135-138

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抄録
医療は様々な技術を集約して発展する分野であり,工学が貢献できる可能性は非常に高い.しかしエンジニアが医工連携にチャレンジするには多くのハードルが存在する.医療行為は規制が多く,エンジニア自身がほとんど体験できない,工学研究の目的と医療の目的が一致せず,工学研究者としてテーマとしにくい,医療現場は局所最適化による緻密なワークフローが存在し,新しい技術を気軽に導入しにくい,保険適用まで売上の見通しをたてにくい,などである.工学の多くは医療と関連なく発展してきており,医療の世界への馴染みはまだまだ少ない.今後の展開として,薬学と工学を連携させる「薬工連携」に可能性があると考える.医薬品と医療機器を融合させた治療法が続々と登場しており,医療界に馴染んだ医薬品関係者を先導役にして狭き門を突破するチャレンジが期待される.
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© 2021 バイオメカニズム学会
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