島根県立中央病院医学雑誌
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術後17年経過し再発した鼻中隔多形腺腫症例
木村 光宏原 央純卜部 晋平
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2023 年 47 巻 1 号 p. 25-30

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抄録
我々は,鼻中隔発生多形腺腫において,17年経過し再発を認めた症例を経験したので報告する.  25歳女性,左鼻出血を主訴に来院.腫瘍は鼻中隔より発生していた.CTでは21× 12mmの腫瘍を認め,組織検査は多形腺腫の診断であった.腫瘍は内視鏡下に切除した.初回手術より17年後に腫瘍が再発し,CTでは最大径 35× 27mmの多房性で,鼻中隔の骨破壊を伴う腫瘍であった.そのため,悪性転化の可能性もあり,外側鼻切開によるアプローチで腫瘍を摘出した.病理結果は,再発しやすいと考えられている,間質成分の豊富な多形腺腫であった.
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