2016 年 8 巻 2 号 p. 126-134
生活困窮者自立支援法における「中間的就労」の位置づけは,雇用型・非雇用型の就労の形式を示してはいるが,現に生活困窮している人の困窮からの脱却を十分に支えるものとなってはいない。 現行の生活困窮者自立支援法における中間的就労の位置づけは就労にのみ着目したものとなっており,最低生活を保障した就労支援の視点が欠落してしまった。これまで,福祉的な生活保障と就労をミックスさせた,いわゆる「半福祉・半就労」を中間的就労とした捉え方が変化してしまったのである。 この課題を再考するために「釧路モデル」の政策的意義を再確認し,様々な困難を抱えている人々の自立支援の一つである「中間的就労」の生活保障には最低生活のあり方を議論することが喫緊の課題である。