抄録
なまこけた網漁業の漁業情報を用いてマナマコ資源量を推定するために,2008 年 6 月~9 月に北海道北部沿岸域の 4 地区で,DeLury 法,面積密度法により資源量を推定した。2 地区の CPUE は漁期開始後に急激に減少せず,DeLury 法はモデル適用条件を満たさなかった。一方,面積密度法では,全地区で漁場全面から直接得た大量のマナマコ分布密度データから資源量が算出されたため,抽出誤差が小さかった。したがって,マナマコ資源管理には,資源量推定精度と空間情報を活用できる点で面積密度法を推奨する。