日本水産学会誌
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太平洋道東沖マサバ資源調査に適した調査用流し網における目合の組み合わせ
佐藤 愛美東海 正森 泰雄中明 幸広
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2016 年 82 巻 3 号 p. 290-297

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抄録

 太平洋道東沖の資源調査に用いられる調査用流し網について,回復しつつあるマサバ資源のモニターに適した目合の組み合せを検討した。これまでの同調査結果を用いて目合別の選択性曲線を推定した。6・7 月と 9-11 月の調査時期間で選択性曲線に違いが認められ,胴での羅網過程を基に産卵後の肥満度の低下を要因としてその違いを考察した。また現在の目合の組み合せでは,尾叉長 300 mm 以上での採集効率の低下が著しく,大型個体の資源を過小評価する可能性がある。目合 82 mm と 106 mm の網を追加する改善策を提案した。

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© 2016 公益社団法人 日本水産学会
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