日本水産学会誌
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琵琶湖内湖を利用した垂下飼育によるセタシジミの肥育方法
石崎 大介 幡野 真隆礒田 能年亀甲 武志久米 弘人松尾 雅也
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キーワード: セタシジミ, 内湖, 肥育, 肥満度
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2017 年 83 巻 5 号 p. 764-768

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抄録

 セタシジミの種苗生産は天然の親貝を採捕して実施されるが,採苗量と相関のある肥満度は年による変動が大きく,安定的な種苗生産が困難である。そこで人為的に肥満度を増加させる方法を開発した。11月から翌年5月の冬季に琵琶湖の港湾,湖水をかけ流した池,内湖の1つである西の湖で垂下飼育した。飼育終了時の肥満度は西の湖が他の場所や5月の天然個体より有意に高かった。このことから,冬季の間,内湖で垂下飼育することで,人為的に肥満度を高めることができると考えられた。

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© 2017 公益社団法人 日本水産学会
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