2020 年 86 巻 3 号 p. 204-213
ヒスタミンの蓄積が認められたしめさば調味液から,一般生菌数用培地を用いた嫌気培養にて,ヒスタミン生成菌19株を分離した。各種性状から分離株はLactobacillus otakiensisと推定された。分離株の増殖特性を調べた結果,pH3.6以下,水分活性0.939以下,食塩濃度10%以上,2%酢酸添加で増殖が抑制された。調味液温度を8℃以下に保持し,酢酸濃度を制御してpHを4.0以下に保つことでヒスタミン生成菌の増殖を制御できることが示唆された。