論文ID: 24-00017
「巣ごもり消費作用」と「外食食材流入作用」の2点からコロナ禍の水産物市場への影響を説明した既存研究の部分均衡理論に第3の効果として「加工仕向け食材流出作用」を追加し,コロナ前後の水産物の数量・価格データを用いて四象限マトリクスで魚種別に分析した。第三象限に位置する魚種はなく,本研究の想定を否定する結果は得られなかった。第一象限にはタコなど2魚種,第二象限にはアジなど5魚種,第四象限にはカニなど7魚種が該当し,魚種によって3つの作用の強さが異なることを示唆する結果を得た。