2001 年 67 巻 1 号 p. 102-104
1998年及び1999年の4月に伊豆諸島海域で採集されたさば属卵を対象に, ミトコンドリアDNAを用いた種判別を行い, 卵径との対応関係を検討した。マサバ卵116個, ゴマサバ卵76個について, 卵径が1.000mm以下のものはすべてマサバ, また1.150mm以上のものはすべてゴマサバであると判別されたので, 卵径に基づくさば属卵の両種への種判別が可能であると判断された。両種で卵径の重複する範囲を考慮し, 実用上, 卵径1.025mmと1.050mmの間を両種の境界とした。