魚介類の"生き"(死後硬直前の状態)の保持については,即殺後,マダイは10℃,ヒラメは5℃-10℃に貯蔵すると死後硬直が遅延した。ホタテガイ生鮮貝柱の硬化防止には5℃流通がよく,除菌洗浄は20分間15℃人工海水が適していた。酸素ガス置換包装によって品質が保持された。ホタテガイ貝柱の加熱褐変はG6P,F6PとTau,Alaのメイラード反応によって発生した。防止法として活貝より分離後速やかに加熱すること,冷凍品は凍結状態のまま加熱することなどが必要であった。赤色魚類の体色保持については,低温処理により養殖マダイの黒色化を防止でき,KC1溶液への浸漬を併せて行うとより効果的であった。