胆道
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総説
肝門部領域胆管癌に対する左・右三区域切除術の適応とその意義
清水 宏明大塚 将之加藤 厚吉富 秀幸古川 勝規宮崎 勝
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2015 年 29 巻 5 号 p. 889-898

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抄録
肝門部領域胆管癌(PHC)に対する術式は,右側優位型に対する右側肝切除(右肝切除,右三区域切除),左側優位型に対する左側肝切除(左肝切除,左三区域切除)に大別され,原則として尾状葉切除が併施される.右三区域切除は,右側優位のBismuth 4型の腫瘍で左側胆管浸潤が左門脈臍部右縁に及ぶ場合に考慮される.PHCに対する右三区域切除の根治性は高いが,肝切除率が最も高く(肝切離面積は最小),術後肝不全のリスクは高い.一方,左三区域切除は,右肝切除とほぼ同等の肝切除率であるが,右肝の脈管,胆管には解剖学的破格が多く,手術手技の難度も高く,術後合併症発生率が高い.左三区域切除は左肝切除と比較し,右後区域胆管のsurgical marginが得られやすく,左側優位のBismuth 4型の腫瘍で肝予備能が良好である症例に適応となる.術前の肝門部領域の3D解剖の十分な把握と肝予備能評価が重要なポイントとなる.
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© 2015 日本胆道学会
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