胆道
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症例報告
長期に留置していたself-expandable metallic stent(SEMS)が胆管十二指腸瘻を来した膵頭部癌の1例
牛島 知之岡部 義信島松 裕平井 真吾安元 真希子緑川 隆太小嶋 聡生久下 亨栁 克司鳥村 拓司
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2021 年 35 巻 4 号 p. 660-667

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抄録

症例は73歳女性.切除不能局所進行膵頭部癌の診断で,plastic stent(PS)による経乳頭的胆道ドレナージ後に,化学放射線療法および化学療法を継続していた.3カ月目にself-expandable metallic stent(SEMS)に入れ替えたが,約1年後にSEMSが十二指腸内に逸脱したため,逸脱部分をAPCでトリミングし,SEMS内にPSを留置した.その2年6カ月後に胆管炎で緊急入院となり,緊急ERCで十二指腸下行部の主乳頭部口側に胆管十二指腸瘻と同部に遺残していたSEMSの露出をみた.今回,我々は経乳頭的に長期留置したSEMSを基軸に胆管十二指腸瘻を来した膵頭部癌の1例を経験した.SEMS長期留置による胆管粘膜障害や集学的治療による腫瘍縮小により肝十二指腸間膜が短縮され,SEMSが胆管および十二指腸壁を浸食,貫通したことが考えられた.若干の文献的考察を加え報告する.

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© 2021 日本胆道学会
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