日本冷凍空調学会論文集
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超音波による冷媒ガスの高速濃度測定
松田 昭信川邊 武俊 加藤 喜峰
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論文ID: 20-51_EM_OA

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抄録

温室効果ガスまたはオゾン層破壊ガスに属する冷媒ガス等の濃度測定においては,ガスタンクやパイプからガスを抽出せずに濃度を測定することが望まれている.そこで,外部から測定が可能な超音波による濃度測定法が最も適している.本研究では従来算術的計算が容易でない多原子ガス(例えば冷媒ガスの一つであるハイドロフルオロカーボンなど)と二原子ガスの混合ガス濃度を音速の測定結果から,モデルベース設計手法による非線形解析により瞬時に求めることに成功した.各種ガスの音速は固有値であるため,音波の伝搬時間の違いから混合ガス濃度が計算できる.また,多原子ガスの比熱比は,水素,酸素,窒素などの二原子ガスのそれらとは異なるため,従来のガス濃度算術的計算を適用できないことが課題となっていた.本論文では,異なる比熱比を持つ二原子ガスと多原子ガスの混合ガス濃度を s単位で高速に計算できる新しいアルゴリズムとして,モデルベース設計手法を用いて多原子ガスと二原子ガスとの混合ガス濃度計算における非線形方程式の数値解析の計算法を実現した.

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