東海公衆衛生雑誌
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食生活改善推進員の意識向上と活動内容との関連
長幡 友実千賀 典子江口 澄子
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2015 年 3 巻 1 号 p. 55-59

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抄録

目的 食生活改善推進員(以下,食改員)の活動内容は多岐に渡る。本研究では,食改員の活動に対する意識向上と活動内容に関連があるかどうか明らかにすることを目的とした。

方法 2012年6~8月,A県内9市町村で活動する食改員417名(調査時点)に自記式質問紙調査を行った。調査内容は属性および活動に対する意識とした。有効回答であった377件のうち,活動年数と活動回数に無回答であった者と,活動回数が0回であった者を除外した257件を解析対象とした。解析は,活動年数を三分位で1~5年目,6~13年目,14年目以上の3群に分け,活動内容別に3群間で活動に対する意識を比較した。有意差検定には一元配置分散分析,対応のあるサンプルのt検定を用い,有意水準はp<0.05を採択した。

結果 活動内容別に活動年数による意識の違いを検討したところ,「小地区で行う活動」と「市町村全体で行う活動」の両者とも,1~5年目と比較して6~13年目,14年目以上において,主体的な活動に関わる項目の得点が有意に高かった。情緒的効果,活きた情報に関わる項目の得点は,「小地区で行う活動」において,1~5年目と比較して14年目以上で有意に高かったが,「市町村全体で行う活動」に関しては,有意差はみられなかった。さらに,活動年数別に活動内容による意識の違いを検討したところ,1~5年目においては,「小地区で行う活動」と比較して「市町村全体で行う活動」で,主体的な活動に関わる項目の得点が有意に高かった。一方,14年目以上においては,「市町村全体で行う活動」と比較して「小地区で行う活動」で,情緒的効果に関わる項目の得点が有意に高かった。

結論 活動を長く続けることで,活動内容に関わらず,主体的な活動をしようとする意識が向上することが示唆された。また,活動年数が短い者では,「市町村全体で行う活動」を通して主体的な活動をしようとする意識が向上し,活動年数が長い者では,「小地区で行う活動」を通して情緒的効果が向上することが示唆された。

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