Veterinary Nursing
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全身麻酔下において仰臥位固定されたビーグル犬の体圧の比較
長澤 優紀小暮 友香中山 萌左向 敏紀松原 孝子
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キーワード: ビーグル, 体圧, 全身麻酔
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2014 年 19 巻 1 号 p. 23-27

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抄録

全身麻酔は、言語的な協力や理解が求められない動物に対して、安全かつ痛みも伴わず獣医療を受けられる状況をつくるために有益である。反面、鎮静効果が生じるため自らの安全を確保できない状況であるともいえる。なかでも、手術体位は、長時間の同一姿勢や非生理的な姿勢になることから、皮膚障害の一つである褥瘡リスクを高めてしまう。そのため、全身麻酔下で手術を受ける患者に対する褥瘡の予防は、ヒトの手術室看護の重要課題の一つと言われている。しかし、これまで全身麻酔下における犬の体圧に関する報告はない。そこで本研究では、全身麻酔下仰臥位のビーグル犬において体圧の比較を行った。体圧高値部位は、頭部、肩甲骨部、腸骨部の3ヵ所だった。この結果より、全身麻酔下仰臥位のビーグル犬には、術中褥瘡の発生リスクがあることが推測された。

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© 2014 日本動物看護学会
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