高齢者自身が抱く高齢者に対するイメージは,彼らの関心や行動に影響を及ぼすことが知られている。特に高齢者の外見に関する先行研究では,ポジティブな自世代へのイメージを持つ高齢女性ほど服装への関心が高いことが示されている。本研究では,健康や属性情報を統制した上でも,高齢者に対するイメージと身だしなみやファッションといった外見への配慮との関連が見られるかを,高齢女性410名 (
M = 71.98, 65-88歳) を対象に検討を行った。その結果,高齢者に対するイメージがネガティブな女性は身だしなみに対する配慮が低く,ポジティブな女性はファッションへの配慮が高いことが明らかとなった。これらの結果から,高齢者に対するイメージを向上させることで彼らが外見に気を遣うことへの抵抗を和らげる可能性が示唆された。こうした外見への配慮の促進は,高齢者の健康促進や社会参加の促進にも寄与することが期待される。
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