散乱中心がpoint imperfectionである非極性半導体の熱起電力の一般的解析表現を求めた.有極性半導体の場合やまた散乱中心がdislocationである場合にも極めて容易に拡張し得る.散乱中心のあると見られる半導体の熱起電力についての実験と定性的に比較し, 完全結晶の半導体に関する, Yamashitaの理論と比較した.我々の理論を散乱中心のない場合に戻してYamashitaの理論と比較すると, 近似が一次程度悪るくなつて, Fowlerの理論に相当するものとなつている.從つて, この理論は散乱中心がある場合のFowler理論の拡張となつている.
Yamashitaの理論の補正函数の第二項がこの場合の散乱項になつている為である.imperfection散乱の圧倒する高温領域では我々の理論はよりよい実験の説明を与えるであろう.
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