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岸川 圭希, 森保 慎吾, 幸本 重男
セッションID: PB37
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
会議録・要旨集
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当研究室で合成に成功している、強誘電的挙動を示すウレア誘導体は、トリアルコキシベンゼンとウレア部位のリンカーとして、エーテル結合を有している。本研究では、様々なリンカーを導入したウレア誘導体を合成し、強誘電性の発現を目指すと同時に、リンカー部位の結合様式の変化が、強誘電的挙動に与える影響を調査することを目的とした。偏光顕微鏡、粉末X線回折、示差走査熱量測定、電気光学測定を用いて物性の調査を行った。
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岸川 圭希, 垣見 奈々, 幸本 重男
セッションID: PB38
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
会議録・要旨集
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本研究では、水素結合ドナー部位及びアクセプター部位の両方を分子内に有する新規化合物の設計・合成を行った。この分子は、分子間水素結合によりドーナツ状に集合し、π―πスタッキングで積層することで、チューブ状の超構造を構築すると期待できる。液晶相の同定及び中空構造の調査は、偏光顕微鏡、示差走査熱量測定、X線回折測定により行った。また、このチューブ状化合物の分子認識についても同様に調査を行った。
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幸本 重男, 奥山 真平, 岸川 圭希
セッションID: PB39
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
会議録・要旨集
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分子内にカチオンとアニオンを有する両性イオン液晶分子は、イオン性相互作用による超分子形成が期待でき、またカウンターアニオンや金属イオンを配位した誘導体への変換も容易である。本研究では、カチオン部位としてイミダゾリウム、アニオン部位としてカルボキシル基を導入した新規液晶分子を合成し、偏光顕微鏡観察、示差走査熱量測定、X線回折測定からその性質について調査を行った。
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岸川 圭希, 猪坂 美幸, 幸本 重男
セッションID: PB40
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
会議録・要旨集
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本研究では、分子内に2つのカルボキシル基と1つのアミド基を持つ新規化合物を設計し、合成を行った。この分子は、分子間水素結合してドーナツ状となり、アミド基間での水素結合、及びπ―π相互作用によって、分子が縦軸方向に積み重なり、チューブ状構造が構築できると期待できる。また、液晶相の同定及び中空構造の調査は、偏光顕微鏡、示差走査熱量測定、温度可変IR、X線回折測定により行った。
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森田 由紀, 植村 啓志, 岡本 浩明
セッションID: PB41
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
会議録・要旨集
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分子末端位にクマリン骨格を持つアゾベンゼン化合物を合成し、それらの液晶性ならびにゲル化能を検討した。クマリン骨格とアゾベンゼンがエステル基で結合した化合物は、ネマチック相を優先的に発現するものの、有機溶媒をゲル化することはできなかった。
一方、クマリン骨格とアゾベンゼンの間にメチレン基を導入した化合物は、ネマチック相のみならず、スメクチック相を発現し、さらに、プルピレンカーボネートをゲル化することができた。得られたプロピレンカーボネートゲルは、アゾベンゼンの光異性化に伴い、ゲルからゾルへと転移することがわかった。
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岸川 圭希, 五郡 維甫, 幸本 重男
セッションID: PB42
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
会議録・要旨集
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本研究では、電圧印加により運動するような柱状分子集合体の構築を計画した。
分子としては様々な鎖長のトリアルコキシ鎖を有するビスウレアを設計して、合成し、その液晶性、超構造を調べ、電圧印加による運動の観察を行った。
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岸川 圭希, 佐々木 克幸, 幸本 重男
セッションID: PB43
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
会議録・要旨集
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アルキル長鎖と重合部位を有する安息香酸誘導体を合成した。これと、ジピリジル化合物を混合することにより、超分子液晶化合物を合成した。この超分子化合物は棒状であることから層状の液晶構造を取っていると考えられる。液晶状態で光重合することにより超薄膜の作成を行い、その構造や性質を偏光顕微鏡観察、X線回折測定により調査した。この超薄膜は様々な分子を形や大きさによらず取り込むことができると期待される。
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西村 和, 古江 広和, 佐藤 弘人, 菊池 宏, 藤掛 英夫
セッションID: PB44
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
会議録・要旨集
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プラスチック基板を用いたフレキシブル液晶ディスプレイでは、曲げた時にスペーサーの変形・破損が生じて基板間隔が変動するため、電気光学特性が乱される。そこで本研究では、ニッケルモールドの加熱・加圧に基づくローラー式ナノインプリント法により基板表面を加工し、高強度のスペーサー構造を直接形成した。さらに、ストライプ状スペーサーを形成した基板と櫛歯電極付き基板に垂直配向膜を塗布して液晶セルを構成し、光変調動作を確認した。
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鎌田 崇太郎, 古江 広和, 佐藤 弘人, 菊池 宏, 藤掛 英夫
セッションID: PB45
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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配向ポリマー壁を含むフレキシブルTN液晶素子のコントラストを改善するには、ポリマー壁の光漏れを抑制する必要がある。本研究では、ねじれ配向のポリマー壁の光漏れを解消するため、セル厚や重合温度・時間などによりポリマー壁の旋光能を検討した。これらの形成条件の制御により、黒レベルの低減が可能となる。
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穐本 光弘, 澤 康之介, 小林 駿介, 高頭 孝毅
セッションID: PB46
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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液晶-配向膜界面アンカリング強度は液晶ディスプレイの動作解析を行う上で重要なパラメータである。本研究ではポリイミド配向膜に誘電性ナノ粒子を添加することによって,方位角および極角アンカリング強度がどのように変化するかを評価した。いくつかの種類のナノ粒子を検討した結果,ナノ粒子の材料・粒径に大きく依存するものの,ナノ粒子を添加した配向膜については双方のアンカリング強度が低下する傾向が見出された。
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相澤 祐樹, 水本 愛美, 伊東 良太, 本間 道則, 能勢 敏明
セッションID: PB47
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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液晶は、低電圧低電力で屈折率の異方性を制御できるため、機械的動作を必要としない高速な位相シフタとして極めて有用である。
本研究では、高速応答が期待できるOCB液晶セルを偏光顕微鏡に組み込むことによって、2次元の複屈折分布を測定するシステムについて検討を行った。その結果、4ステップの位相シフト干渉法を用いる事によって、位相差10nm程度の測定精度が得られることがわかった。
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岩瀬 悟, 伊東 良太, 本間 道則, 能勢 敏明
セッションID: PB48
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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本研究ではTHz制御用の液晶デバイスの実現を目指して、くし型電極を2枚用いたホモジニアス配向の液晶セルを作製した。くし型電極の位置関係、駆動方法等を変化させたときの液晶セルの光学特性を測定した。その結果、くし型電極の位置を両基板間でずらすことにより液晶の分子配向にねじれ構造が生じ、光の入射方向によって透過光のコンストラストが変化する等の特異な光学特性が得られることがわかった。
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葉 茂, 王 濱, 山口 真紀, 佐藤 進
セッションID: PB49
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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高抵抗層を使用することにより、40 V以下で駆動できる液晶レンズを作製した。この液晶レンズは、開口径が2.0mmで、厚みが30ミクロンの液晶層を二層設置し、全体の厚みが1 mm以下となっている。レンズパワーの可変範囲は-6.5~6.7 (1/m)で、負レンズから正レンズまで比較的に良いレンズ特性が得られている。
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堀内 孝郎, 本間 道則, 能勢 敏明
セッションID: PB50
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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有機色素(ルブレン)をドープしたネマティック液晶(5CB)を用いて液晶電気化学発光セルを作製した。交流電圧駆動における液晶ECLセルの発光特性について議論する。交流電圧駆動の下でのイオンの挙動に関する簡単なモデルを提案することにより、輝度の周波数依存性を定性的に再現することができた。
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板垣 成将, 畔上 里江子, 持田 耕平, 平岡 一幸
セッションID: PB51
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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架橋反応時にせん断力を印加し均一配向させたモノドメインSmCエラストマー(せん断変形試料)と2段階の1軸応力(延伸)の印加により均一配向させたモノドメインSmCエラストマーの両者を作成した。この2種類の試料を用い、昇降温における形状変化を定量的に評価するとともに、X線回折により分子再配列の解析を行った。両者とも室温-等方相間の昇降温において形状記憶能を有した。一方、応力履歴により変形過程は異なり、試料が形状を記憶するのみでなく応力履歴も記憶していることがわかった。
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岸本 豊寿, 小林 愛美, 平岡 一幸
セッションID: PB52
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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液晶エラストマーは液晶の異方性とエラストマーの力学的性質を併せもつ新しい材料である。液晶相の対称性に対応した応力下にて架橋反応を施すことにより、巨視的に均一な配向を持つ試料を作成することができる。配向した液晶エラストマーは、メソゲンの配向エネルギーとポリマーネットワークのエントロピー弾性の競合により、相転移に際して自発的かつ可逆的に形状変化することから、人工筋肉やソフトアクチュエータへの応用が期待されている。最近では、電界による形状制御が可能な液晶エラストマーの開発が求められている。本研究では、強誘電性のキラルスメクチックC(SmC*)相を持つ液晶エラストマー(以下、SmC*エラストマー)を取り上げ、自発分極と電界との相互作用による形状制御を検討した。電界により誘起される変形挙動と分子再配列を解析することにより、電界誘起変形のメカニズムについて考察を行った。
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栄井 博邦, 田中 大稚, 古江 広和
セッションID: PB53
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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液晶が持つ性質を利用すれば、レンズなどの光学デバイスへの応用が可能である。液晶レンズは、液晶の電場に対する応答により、レンズの焦点距離を変化できるもので、デジタルカメラ等の薄型化、小型化が期待できる。しかし、液晶の応答速度の遅さが課題となっている。そこで、高速応答が可能な強誘電性液晶を用いることで、その課題を克服した新規な液晶レンズの実現可能性について検討した。
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工藤 将太, 山口 翔平, Yusuf Yusril, 河野 真也, 岡部 弘高, Cladis Pat, Brand Helmut, Fi ...
セッションID: PB54
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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我々のグループでは、メソゲン基にシアノ基を含む液晶エラストマーに着目し研究している。シアノ基を含むと、透過光強度、複屈折、熱的変形等において、メトキシ型液晶エラストマーとは異なる特性を示し、室温ではスメクチックC相をとることが分かった。
本研究では、温度を変えて小角X線散乱実験を行い、相転移挙動を調べた。さらに、架橋濃度の違いが相転移挙動にどう影響するかも調べた。
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澤 康之介, 鈴木 一夫, 穐本 光弘, 加藤 義明, 高頭 孝毅, 小林 駿介
セッションID: PB55
発行日: 2009年
公開日: 2011/04/01
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OCB駆動におけるπツイスト状態は、通常、印加電圧0[V]で不安定な状態と考え
られる。本研究では、Frank-Oseenの弾性理論を用いて解析を行い、πツイスト
状態が安定状態として実現される条件を見出すことが出来た。この条件は各弾性
定数の比、プレチルト角によって決定される。理論に基づいた実験
では、一度、電圧を印加してベンド状態にすると、0[V]でもπツイスト状態が保
持され続け、ディスクリネーションを経由してスプレイ状態に戻らない状況を実
現する事が出来た。これは電場処理不要のOCB駆動が可能となるとを意味し、
省電力駆動の技術の一つとして利用できると考えられる。
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