プリン・ピリミジン代謝
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15 巻, 2 号
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  • 尿中尿酸結晶および尿酸結石の溶解度による尿アルカリ化療法の検討
    飯尾 昭三, 西尾 俊治, 岩田 英信, 竹内 正文
    1991 年 15 巻 2 号 p. 71-76
    発行日: 1991年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    前立腺肥大症と膀胱結石(尿酸2水化物結石)を合併した64歳の腎性低尿酸血症の1例を報告し,結石再発予防に必要な尿アルカリ化療法にっいて検討した.
    4例の患者から得た無水尿酸結石の溶解度を測定し,尿中尿酸結晶(尿酸2水化物)および市販の無水尿酸結晶の溶解度と比較した.無水尿酸結石の溶解度は無水尿酸結晶よりやや高く,尿中尿酸結晶の溶解度は無水尿酸結晶の2.1~2.9倍高い値を示した.尿中ではまず最初に2水化物結晶が析出し,それが無水結晶に変化する可能性が示唆されており,尿酸結石の再発予防には尿中尿酸結晶(尿酸2水化物)の溶解度,結石溶解には無水尿酸結石の溶解度を目安にして尿のアルカリ化療法を行うことが適正であると考えられた.
  • 吉村 亮平, 藤森 新, 田ケ谷 哲夫, 諸見里 仁, 篠原 孝臣, 箕田 進, 山内 俊一, 宮下 英夫, 赤岡 家雄, 雨宮 裕, 矢崎 ...
    1991 年 15 巻 2 号 p. 77-85
    発行日: 1991年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    腎結石を合併した特発性腎性低尿酸血症の患者にallopurinolを投与して自覚症状の改善を観察できた.症例は42歳の男性で,25歳ごろより血尿,腰痛,結石の自然排泄を認め,37歳で低尿酸血症を指摘され,42歳の時入院して低尿酸血症の精査を受けた.血清尿酸値1.9mg/dl,尿酸クリアランス(CUA) 50.7~53.3ml/min, 尿中尿酸排泄量482.5mg/日,pyrazinamide 3gの投与で尿酸排泄は完全に抑制されたが,benzbromarone 200mgの投与では尿酸排泄の増加はみられなかったことより,本症例を分泌後再吸収障害型の腎性低尿酸血症と診断した.腹部単純X線像で両側腎部に一致して多数の石灰化陰影が認められた.分析の結果,結石はシュウ酸カルシウムとリン酸カルシウムの混合石であった.腎結石に対し手術は適切でないと判断され,また本例の腎結石の発生・増加に尿酸クリアランス亢進状態が悪影響を与えていると考えられたので, allopurinol 200mgの投与を8年間にわたって行った.その結果,結石の縮小・消失はみられなかったが,allopurinol投与中は癌痛発作や結石の自然排泄の頻度が減少し,また副作用もみられず,allopurinolの投与は臨床的に有効であったと考えられた.特発性腎性低尿酸血症と腎結石の合併は国内外の報告例を通覧すると15%の頻度でみられ,結石の種類は尿酸結石とカルシウム結石が同程度にみられる.本症に合併した腎結石の治療には尿酸結石の場合は言うに及ばず,カルシウム結石に対してもallopurinol投与は試みる価値のある治療法と思われた.
  • 高橋 澄夫, 山本 徹也, 森脇 優司, 栖田 道雄, 波田 寿一, 東野 一彌
    1991 年 15 巻 2 号 p. 86-90
    発行日: 1991年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    動脈硬化と関連があるといわれている血清lipoprotein(a)を血清脂質とともに測定し,痛風患者における動脈硬化症の危険因子としての意義を検討した.
    血清脂質では総コレステロールとリン脂質には差を認めなかったが,中性脂肪が痛風群で193.1±148.5mg/dl,健常群で126.2±60.0mg/dlと痛風群で有意に上昇していた(P<0.01). HDL-コレステロールは痛風群で46.8±12.2mg/dl,健常群で52.1±14.4mg/dlと痛風群で有意に低下していた(p<0.01).血清lipoprotein(a)とアポリポ蛋白Bは痛風群と健常群とで,それぞれ21.7±18.4mg/dl vs.12.3±10.5mg/dl,104.2±24.9mg/dl vs.95.3±21.4mg/dlであり痛風群で有意に上昇していた(P<0.01, P<0.01) . 痛風群と健常群の血清lipoprotein(a)と年齢・bodymass index・アルコール摂取量・血清尿酸値・γ-GTP・血清脂質およびアポリポ蛋白Bとの間にはいずれも相関関係は認められなかった.
    これらの結果より,血清lipoprotein(a)の上昇は, HDL-コレステロールの低下・中性脂肪およびアポリポ蛋白Bの増加に加えて,痛風患者における動脈硬化症の独立した危険因子の一つになり得ると考えられた.
  • 1991 年 15 巻 2 号 p. 91-124
    発行日: 1991年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 1991 年 15 巻 2 号 p. 125-155
    発行日: 1991年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
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