動物心理学研究
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45 巻, 2 号
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  • 佐藤 俊彦, 清水 加代子, 畑山 俊輝
    1995 年 45 巻 2 号 p. 35-42
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    本実験では, オープン・フィールド場面に刺激対象を付加してSHRの移動活動量がどの程度変化するのかを調べた。被験体には21週齢のSHRの雄9匹と, 同じ週齢のウィスター・キョウト系ラット (WKY) の雄9匹とを使用した。オープン・フィールド装置を使用して, 何も配置しない (OPEN-FIELD), 玩具を配置する (+TOY), 仕切板を配置する (+PANEL), 玩具と仕切板の両方を入れる (+TOY & PANEL) という4つの環境条件を設けた。これらの条件下で, 移動活動量の測定を, 装置の内側と外側部分とで別個に行った。その結果, 内側と外側における移動活動量はSHRとWKYのいずれのラットでも, 玩具や仕切板を入れることで増加した。しかし, 環境刺激付加にともなう移動活動の増加の程度は, 内側部分でSHRよりもWKYの方が有意に大きかった。SHRの行動にはある程度まで環境刺激の付加に対する応答性を認めることができたものの, その応答性は健常なWKYに比べて低かった。
  • 石川 悟, 岩本 隆茂
    1995 年 45 巻 2 号 p. 43-50
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
  • 藤 健一
    1995 年 45 巻 2 号 p. 51-65
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    行動実験の実験動物として多用される脊椎動物のハトやラット, サルなどにおいて見いだされた強化スケジュールの機能について, 系統発生的に遠い共通の祖先を持つ現生の魚類の真骨類骨鰾目のキンギョを対象に選び, 反復実験を行った。その結果, 正の強化スケジュールの行動統制機能は, キンギョにおいても確認された。しかしながら, 魚類を対象とした強化スケジュール研究には多くの強化スケジュールが未着手のまま残されており, こういったスケジュールが, 既にその行動統制力が確認された動物種におけるのと同様の統制力を有しているという保証は無い。また, 魚類は陸生動物と異なり, 環境に直接はたらきかける身体器官が限定されており, このことがオペラント行動にもたらす制約についても研究される必要がある。さらに, 脊椎動物とは異なった進化の道筋をたどって現在に至った他の動物種, たとえば節足動物や軟体動物における強化スケジュールの行動統制力の体系的分析は, 現在のところ非常に少ない (Abramson, 1986) 。
    行動分析学の進むべき一つの方向としての行動分析学的比較行動学ないしは行動進化学 (佐藤, 1993) は, 体系的実験の行われることの少なかった脊椎動物や無脊椎動物についての強化スケジュール研究をも要請していると考えられる。
  • 中道 正之
    1995 年 45 巻 2 号 p. 67-75
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
  • 岡市 広成
    1995 年 45 巻 2 号 p. 77-86
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
    これまでの研究から, 統制ラットは場所学習課題の解決に装置外刺激を利用することができるが, 海馬損傷ラットはこの課題の遂行に障害を示すことが明らかにされてきた。しかし, この課題の遂行が装置外刺激に基づく認知地図の形成と利用に因るものであるか, あるいは単に装置外刺激を目標の標識として利用することに因るものであるかを明確に示すことは困難であった。しかし, 円形状の装置や格子状迷路を用いると, 認知地図によって説明する方がより合理的にその遂行を説明できることが示された。
    さらに, 認知地図は利用可能な刺激手掛が装置の外にあるか内にあるかの問題ではなく, 目標と刺激の関係性の問題として考えることができることを示した。
  • 児玉 典子
    1995 年 45 巻 2 号 p. 87-93
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
  • 1995 年 45 巻 2 号 p. 97-138
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2010/11/18
    ジャーナル フリー
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