Journal of Clinical Simulation Research
Online ISSN : 2433-054X
5 巻
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原著
  • 迫田 典子, 池田 尚人
    2015 年 5 巻 p. 5-9
    発行日: 2015年
    公開日: 2023/01/15
    ジャーナル オープンアクセス
     神経救急蘇生コース(以下ISLSとする)は脳卒中急性期医療における標準的な診療手順を修得することを目的とされ看護師に対しても大きな役割を期待されているためISLSコースを受講する目的,成果について検討した。調査対象は2008年8月~2011年10月にISLS横浜コースを受講した看護師66名。調査方法は,ISLSコース終了後に記述式及び短答式回答の質問紙を配布,受講目的,コース内容の満足度より看護師の受講後の意識の傾向について明らかにした。受講目的は,看護実践に必要である(57%),スキルアップのため(41%),教育目的のため(2%)であった。コース修了後90%以上の受講生が満足と評価していた。またステーションの理解度は,意識障害でのGCSと模擬症例が高く,NIHSSが低かった。看護師がISLSを受講することで,急性期脳卒中標準化に大きく貢献し脳卒中に興味を持たせる有用な手段になると考えられる。今後は理解度の低い項目についてはファシリテーターのコース内でのファシリテートの検討が必要であることが明らかになった。
  • 橋本 真由美, 奥寺 敬, 若杉 雅浩
    2015 年 5 巻 p. 10-12
    発行日: 2015年
    公開日: 2023/01/15
    ジャーナル オープンアクセス
     情報通信技術を用いた災害医療研修システムを開発し,災害看護への応用の可能性を検討した。本システムは,平成26年に東日本大震災復興資金を財源とする福島医療・福祉機器開発・事業化事業として採択され,富山大学を中心とする研究グループによる先行開発の後に事業化した。開発名称は「電子トリアージ研修システム」(商品名 電子トリアージ教育システム3TS : Tablet Triage Training System)であり,医師・看護師・救急隊員(救急救命士)等からなる災害医療チームをターゲットとした研修システムである。本システムは,災害医療を研修するためのアルゴリズムから構成されたシナリオを用いる。このシナリオを改変して災害看護教育に特化した研修システムを開発することが可能である。
  • 迫田 典子, 奈良 和恵, 小菅 宇之, 池田 尚人, 大西 真裕
    2015 年 5 巻 p. 13-17
    発行日: 2015年
    公開日: 2023/01/15
    ジャーナル オープンアクセス
     心肺蘇生に関連した研修のインストラクターの多くは医療従事者である。インストラクターは個人で活動をしているため,インストラクターの活動動機と継続要因について明らかにした。一般社団法人横浜ACLS所属のインストラクター53名(医師・歯科医師11名,看護師30名,救急救命士9名,コメディカル3名)に対して,平成25年3月~5月に記述式回答の意識調査を実施し,回答内容について分析をした。インストラクター平均経験年数は4,5年。インストラクターを目指すきっかけは,『自分自身のスキルアップのため』62%,『心肺蘇生教育の普及のため』24%,『他者からの勧め』9%であった。活動を継続するうえで必要なことは『知識・技術の維持』37%,『モチベーションの維持』35%,『支援体制の存在』11%,『時間の確保』8%であった。利益は,『心肺蘇生の知識・技術の維持向上』30%,『教育の知識・技術を習得』30%,『交友関係の拡大』23%,『自信の獲得』5%であった。また不利益は,『休日の減少』65%,『疲労』13%。『職場の協力が得られない』13%であった。インストラクター活動を通じて日々の臨床実践能力の維持・向上が活動継続に影響を与え,活動時間の確保として職場及び家族の理解と協力が必要であることが明らかになった。活動上の利益と不利益のバランスの維持と調整をできることが活動継続の要因であることが明らかになった。
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