環境心理学研究
Online ISSN : 2189-1427
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原著
  • 地域住民による緑化ボランティア活動を事例として
    木村 誠
    2025 年13 巻1 号 p. 1-10
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/05/28
    ジャーナル オープンアクセス
    近年,地域活動の担い手の確保が地域社会における深刻な課題となっている。本研究では,行政の事業として行われる地域の緑化ボランティア活動を事例として参加者への調査を行った。参加決定時の動機づけに基づいて参加者を分類し,援助成果の認識とボランティア継続動機およびボランティア継続意志に及ぼす影響を定量的に測定した結果,内発的動機づけに基づいて参加を決定したと回答した参加者の方が,外発的動機づけに基づいて参加を決定した参加者よりも援助成果の認識,継続動機,継続意志のいずれも有意に高いことが示された。また,活動継続期間の長さと各尺度の得点の相関関係については,参加者の属性による差異が存在することが示された。この結果に基づき,地域活動に対する内発的動機づけを高めるための有効な方策と,持続可能な地域活動の実現のための地域活動の運営のあり方について考察を行った。
展望
  • ーGiffordの包括的解釈を用いた量的検証ー
    和泉 茂一, 岡田 昌毅
    2025 年13 巻1 号 p. 11-25
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/05/28
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、環境心理学におけるGiffordの包括的解釈(以下、Giffordモデル)を量的に検証することによって、太陽光パネルのある景観と幸福感の関係を明らかにすることを目的とした。Giffordモデルにおいて、独立変数とされる「現実の測定」には「太陽光発電の現状イメージ」を設定し、従属変数とされる「セッティング(特定場面の設定など)による結果」には「太陽光パネルの景観イメージ」、「地域参画(対話の場)」、「協調的幸福感(Well-being)」を設定することから、これら関係を説明する要因図を作成した。新規尺度として作成した「太陽光発電の現状イメージ」からは「太陽光発電がもたらす価値」因子と、「太陽光発電によって生じる問題」因子の2つが抽出された。SD法における17項目の形容詞対を用いた「太陽光パネルの景観のイメージ」からは、「太陽光パネルの感覚的評価」因子が抽出された。これら因子分析の結果を用いて導かれた3水準要因図では、パス解析から許容できる範囲内の適合度指数(X2=3118.898, df=1357, p<.001, RMSEA=.042, CFI=.915)が得られた。本研究の総括として、環境心理学における包括的な概念モデルの妥当性が説明できたと考える。日本における太陽光発電と言った1事例のみの限られた結果ではあるが、科学技術への取り組みが幸福感につながる可能性が示唆されたと考える。
資料
  • ー震災後の大学生のSLEの年次比較ー
    岡田 成弘, 井上 望, 渡邊 万里映
    2025 年13 巻1 号 p. 26-36
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/05/28
    ジャーナル オープンアクセス
    東日本大震災がどのように環境行動に影響を及ぼしたかを明らかにするため,宮城県の大学生を対象としてSLE(Significant Life Experiences)研究を行なった。時系列調査を用いて,2011年から2019年の間,毎年一回ずつ記述式調査を実施し,現在の環境行動とその行動に決定的な影響を与えた体験(SLE)を尋ねた。393名の有効回答に対して,3名の評価者で分析したところ,下記の結果が得られた。1. 大学生にとって東日本大震災での体験は,「資源との関わり」というSLEになり「省エネ」という環境行動につながっていた。2. 東日本大震災での体験は,震災直後は影響力の大きいSLEとなるが,その影響力は年々弱くなっていった。
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口頭発表
ポスター発表
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