新潟県信濃川に架かる萬代橋は, 昭和4年8月23日に竣工した鉄筋コンクリートで造られた連続アーチ形式の橋梁で, 一般国道7号の交通を支える重要な橋である(橋長306.9m, 幅員22.0m).萬代橋は, 開通以来70年が経過した現在でも, 橋としての機能を失わずに使用され続け, 全国の国道橋梁の中でも, 歴史的価値を有する貴重な財産となっている.現在の3代目萬代橋は新潟市のシンボルとして, 多くの市民から親しまれ, 平成16年8月に架橋から75周年を迎えた.今般, 高欄・照明・舗装の損傷が目立ってきたため萬代橋の交通安全の確保と, 美観や環境の向上を図る改修の一環として, 高欄及び路面などの整備にあわせ, 橋上灯および橋側灯の照明設備の改修を行い, 平成16年9月に完成した.萬代橋については, 平成16年4月16日に文化審議会から重要文化財に指定するよう答申が出され, 平成16年7月6日付けで官報告示により, 重要文化財に指定された.
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