不安症研究
Online ISSN : 2188-7586
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6 巻 , 2 号
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巻頭言
原著
  • 村中 誠司, 山田 紗稀, 吉村 晋平
    6 巻 (2014) 2 号 p. 52-62
    公開日: 2015/05/29
    ジャーナル フリー
    社交不安(Social Anxiety)とは,社交場面において強い不安を感じ,しばしばその状況から回避することである。これまでのアナログ研究では, 大学生の社交不安を平均型・全般型・低不安型・対人交流型・パフォーマンス型のサブタイプに分類できることが明らかになっている。そこで,本研究では先行研究にならい大学生の社交不安をサブタイプに分類し,さらにビデオフィードバックを用いて生理的反応に対する認知機能の変容を検討した。本研究により全般型の生理的反応に対する認知機能が,他サブタイプと比べて有意に非機能的であることが示唆された。またビデオフィードバック後には全般型の生理的反応に関する否定的な他者評価懸念の程度が他サブタイプと同程度にまで低下した。これらの結果から全般型の社交不安者の生理的反応に関する認知機能の特異性やビデオフィードバックによる認知機能への作用が示された。
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  • 伊藤 理紗, 巣山 晴菜, 島田 真衣, 兼子 唯, 伊藤 大輔, 横山 仁史, 貝谷 久宣, 鈴木 伸一
    6 巻 (2014) 2 号 p. 63-71
    公開日: 2015/05/29
    ジャーナル フリー
    本研究は,SAD患者の曖昧な場面の中性的・否定的解釈の関連の検討,および曖昧な場面の肯定的・中性的・否定的解釈がSAD症状の重症度に及ぼす影響について検討を行った。SAD患者50名を対象に,(1)Liebowitz Social Anxiety Scale(朝倉ら,2002),(2)曖昧な場面の解釈の質問紙について回答を求めた。相関分析の結果,曖昧な社会的場面の中性的解釈と否定的解釈の間に相関は認められず,曖昧な社会的場面の肯定的解釈と否定的解釈の間のみに負の相関が認められた(r=-.48, p<.001)。重回帰分析の結果,曖昧な社会的場面の否定的解釈(β=.34, p<.05)のSAD症状の重症度への影響が有意であった。本研究の結果から,曖昧な場面の否定的解釈の低減にあたり,肯定的解釈の活性化の有効性が示唆された。
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  • 土屋垣内 晶, 黒宮 健一, 五十嵐 透子, 堀内 聡, 安藤 孟梓, 鄧 科, 吉良 晴子, 津田 彰, 坂野 雄二
    6 巻 (2014) 2 号 p. 72-85
    公開日: 2015/05/29
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,Saving Inventory-Revised(SI-R)日本語版を開発し,ためこみ傾向を有する日本の青年の臨床的特徴について検討することであった。調査対象は365名の大学生・専門学校生であった。確認的因子分析の結果,SI-R日本語版は3因子構造であることが示された。内的整合性,再検査信頼性,妥当性ともに十分な値が示された。SI-R日本語版の合計得点について,欧米のカットオフ値である41点を基準としてためこみ傾向群と非傾向群に分け群間比較を行った結果,写真評価による自宅の散らかりの程度,強迫症状,特性不安,抑うつ,および機能障害において,ためこみ傾向群のほうが非傾向群よりも有意に高い得点を示した。以上のことから,ためこみ傾向を有する日本の青年の臨床的特徴が示された。
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総説
  • 松永 寿人
    6 巻 (2014) 2 号 p. 86-99
    公開日: 2015/05/29
    ジャーナル フリー
    強迫症(OCD)は,DSM-IV-TRまで,神経症あるいは不安障害の一型とされてきた。しかしDSM-5では不安症群から分離され,「とらわれ」や「繰り返し行為」を特徴とする強迫症および関連症群という新たなカテゴリー内に位置づけられた。すなわちOCDの疾患概念は,不安の病気から強迫スペクトラムへと転換することとなり,その背景には,病因や病態,治療など他の不安症との相違に関する知見の集積がある。一方,病的不安や回避,うつ病との密接な関連性などの共有,さらに生物学的病態や治療を含め他の不安症との共通性も明白で,両者の関係は極めて複雑である。その複雑さには,cognitiveからmotoricなものまで,さらに自閉スペクトラムや嗜癖性障害などとの重なりや連続性を含むOCD概念の異種性や広がりが関わっており,OCDの今後の方向性については,現概念の妥当性や臨床的有用性を含めさらに検討が必要である。
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  • 吉永 尚紀, 野崎 章子, 宇野澤 輝美枝, 浦尾 悠子, 林 佑太, 清水 栄司
    6 巻 (2014) 2 号 p. 100-112
    公開日: 2015/05/29
    ジャーナル フリー
    日本国内の看護領域における認知行動療法の実践・研究の動向を概括することを目的に,事例および効果研究の系統的文献レビューを行った。その結果,認知行動療法は精神疾患を中心にさまざまな看護領域で活用され,また,その多くは入院環境下で実施されていることが明らかになった。効果研究では,看護職による認知行動療法が効果的とする報告が多かったが,その対象や研究デザインは多岐にわたっていた。また,事例研究と効果研究のいずれも,認知行動療法実施中のスーパービジョンなど,質の担保方法に関する報告が少なかった。これらの知見から,継続的なスーパービジョンを含む教育・研修システムの整備,看護職養成課程での認知行動療法に関する基礎教育の実施,そして看護職による認知行動療法の効果を検証するランダム化比較試験の実施が,今後取り組むべき課題と示唆された。
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資料
  • 前田 香, 関口 真有, 堀内 聡, Justin W. Weeks, 坂野 雄二
    6 巻 (2014) 2 号 p. 113-120
    公開日: 2015/05/29
    ジャーナル フリー
    他者からの肯定的評価への恐れは,社交不安症の認知的特徴である。本研究の目的はFear of Positive Evaluation Scale(FPES)日本語版の信頼性と妥当性を検討することであった。対象者は324名の大学生であった。確認的因子分析の結果,原版と同様に8項目1因子構造が確認された。また,内的整合性と5週間の再検査信頼性は原版と同様に高いことが示された。妥当性を確認するために,他者からの否定的評価への恐れ,および対人交流への不安との関連性を検討した。その結果,予測された関連性が確認された。第一に,対人交流への不安,他者からの否定的評価への恐れとの間に正の相関が認められた。第二に,他者からの否定的評価への恐れを統制した場合に対人交流への不安を予測した。したがって,FPES日本語版の信頼性と妥当性が確認され,その有用性が議論された。
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