概要:子宮頸癌の進展様式は腟,腹膜,尿管,膀胱,直腸などへの直接浸潤が多いとされる.遠隔転移を呈する場合は,リンパ節転移,肺転移,骨転移の頻度が高く,小腸転移はまれである.今回,子宮頸癌IIIB期(扁平上皮癌,cT3bN1M0,FIGO2008)に対して初回治療として同時放射線化学療法を行い,その後の再発として小腸転移を呈したまれな症例を経験した.小腸転移再発時に小腸転移病変に対する緩和目的として小腸切除術を腹腔鏡下に行った.腹腔鏡手術は身体への侵襲が低く,術後のQOL改善に寄与し術式として有効であった.
子宮頸癌の小腸転移はまれであるが,子宮頸癌患者の腸閉塞の原因として,放射線性腸炎や癒着性腸閉塞の他に小腸転移も想起する必要がある.文献的考察も併せ報告する.子宮頸癌の小腸転移はまれであるが,子宮頸癌患者の腸閉塞の原因として,放射線性腸炎や癒着性腸閉塞の他に小腸転移も想起する必要がある.文献的考察も併せ報告する.
抄録全体を表示