神経理学療法学
Online ISSN : 2758-0458
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研究論文
  • 板垣 莉央, 阿部 浩明, 大木 宗人
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 1 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2022/06/29
    公開日: 2022/06/29
    ジャーナル フリー

    【目的】本研究の目的は、Pusher behavior(以下、PB)の初期の重症度を加味した改善効率を算出し、臨床的重症度を求め、この指標に関連する因子を明らかにすることである。【方法】対象は、急性期脳卒中者1971名のうち、Scale for Contraversive PushingにてPBの出現が確認され、継時的にBurke Lateropulsion Scaleの評価がなされた136名とした。PBの初期の重症度を加味した改善効率を算出し、独自の指標である臨床的重症度を求めた。その中央値を基に軽症群と重症群に分類した。臨床的重症度分類を従属変数とし、PBの改善との関連が既知である変数ならびに調整変数である年齢、下肢運動麻痺の重症度、Barthel Index、感覚障害、損傷半球、半側空間無視、Japan Coma Scale、病型、発症から理学療法開始までの期間を独立変数としたロジスティック回帰分析を行った。【結果】ロジスティック回帰分析では、年齢、下肢運動機能、Japan Coma Scale、Barthel Indexが有意に関連した。【結論】年齢、下肢運動機能、Japan Coma Scale、Barthel Indexは、PBの初期の重症度と改善効率を加味した臨床的重症度と関連する重要な因子であると思われる。これらの因子はPB例の退院までの期間やリハビリテーションの計画を立案する際に参考にすべき指標となる可能性があると思われた。

症例報告
  • 門脇 敬, 阿部 浩明
    原稿種別: 症例報告
    2022 年 1 巻 1 号 p. 12-19
    発行日: 2022/06/29
    公開日: 2022/06/29
    ジャーナル フリー

    脳卒中後にはPusher現象やlateropulsionなどの姿勢定位障害が出現することが知られている。姿勢定位障害の一つであるPusher現象は病巣と対側への姿勢傾斜を特徴とし、片麻痺と触圧覚および固有感覚などの障害を伴うことが多い。一方、lateropulsionは、片麻痺や触圧覚および固有感覚障害を呈さず、四肢失調、痛覚および温度覚障害などを伴い、病巣と同側へ著しい姿勢傾斜を呈する。延髄梗塞後に病巣と同惻へのlateropulsionを示す症例の報告が多いが、橋病変例の一部で病巣と対側へ傾斜する症例も報告されている。今回、我々は橋出血後に片麻痺および触圧覚と固有感覚障害を呈し病巣と対側への著しい姿勢傾斜を呈した60歳台の症例を経験した。脳画像所見および文献的知識から病巣と対側への姿勢傾斜をlateropulsionであると評価し、その評価に基づき残存する感覚機能の活用に視点をおいた理学療法を実施したところ姿勢傾斜の改善がみられた。本症例が呈した姿勢定位障害に対する理学療法の過程について報告する。

総説『神経理学療法学』創刊号に寄せて
編集委員会
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