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小坂 貴史, 横山 和宏, 斉藤 航司, 鈴木 孝昌
2005 年 71 巻 12 号 p.
1525-1530
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
位置決め精度を補正するため, ボールねじ温度分布から熱膨張量を推定する. 推定精度を向上させるため, 温度測定点の配置を検討し, 測定点数を増やし15点とした. ボールねじ935.5 mmにわたる熱膨張量に対し+2.58~-2.50 μmの推定精度が得られた. テーブル加減速時の慣性力に基づくボールねじ伸びの影響を除去するため, ストローク中央における熱膨張量をホールドする機能も導入した.
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―天然砥石の構造解析と層状砥石の試作―
斉藤 奈美子, 池野 順一, 竹村 貴人
2005 年 71 巻 12 号 p.
1531-1535
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
本研究は, 硬脆材料の仕上げ加工において研磨加工と同等以上の創成面品位が得られる研削砥石の開発を目的とする. 開発のヒントを古来より人類が使用してきた天然砥石に求めることにした. 本報では天然砥石の基本的な特徴を構造解析・元素分析によって明らかにした. さらに天然砥石の構造を模した砥石を作製し, その有効性を研削実験により確認した.
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―バックリングモードにおける試料寸法と形状の効果―
三須 直志, 佐野 裕, 宮崎 俊行, 吉岡 俊朗, 徳永 剛, 田中 義弘
2005 年 71 巻 12 号 p.
1536-1540
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
バックリングモードによるレーザ曲げ加工では, 板がどちら側に曲がるか予測できないことが実用化の大きな障害となっている. 試料の寸法や形状が曲げ特性に与える影響について検討し, 初期弾性変形を与えることにより曲げ方向が制御できることを見出し, レーザ照射条件と曲げ角度の実験式を導いた.
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―砥粒レス超音波研磨法による連続研磨の検討―
横沢 毅, 高木 純一郎, 片岡 征二
2005 年 71 巻 12 号 p.
1541-1547
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
本研究では, 第1報で提案した砥粒レス超音波研磨法を連続的な研磨に適用できるかについて最初に調べた. さらに超音波振動振幅, 研磨荷重, 工具送り速度, 研磨回数等の研磨条件を変化させたときに, 表面粗さにどのような影響を及ぼすかについて調べた. その結果, 砥粒レス超音波研磨法が連続的な研磨に適用できることを確認した. さらに適当な研磨条件を選ぶことによって, 良好な研磨面が得られることを確認した.
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近藤 好正, 斉藤 雅典, 齊藤 隆雄, 大竹 尚登
2005 年 71 巻 12 号 p.
1548-1552
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
本研究ではSIサイリスタを用いたナノパルスプラズマCVD法により, 従来の成膜圧力より10
4倍程度高い, 準大気圧下26.7 kPaでのDLC合成を試み, 合成条件が生成膜にどのような影響を及ぼすかを検討し, 硬さ20.8 GPa, 弾性率170 GPa, 表面粗さ0.07 nmRaと減圧下で合成された膜とほぼ同等のDLC膜合成が可能であることを示した.
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―主軸旋回形5軸MCでのボールバー測定と実加工との比較―
井原 之敏, 田中 和也
2005 年 71 巻 12 号 p.
1553-1557
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
NAS979で規定されている円錐台加工試験は多軸工作機械の精度検定法としてよく知られている。 本研究ではNAS979の規格を詳しく検討し, 規格自体が曖昧なことや, 高能率機・小型の機械を検査するのに適していないことを確認した。 その上で, 3軸制御機の精度検定法でありISOやJISにも規定されているボールバーを用いてNAS 979と同等の検査を行う方法を提案し, 主軸旋回形の5軸制御機における測定方法を検討し, 実機上で検証した.
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青木 佑一, 足立 雄介, 大竹 尚登
2005 年 71 巻 12 号 p.
1558-1562
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
基材が弾性・塑性変形を受けるような軟質材料へのDLC膜の成膜手法であるセグメント構造DLC膜の設計手法について検討した. 設計パラメータとしてセグメントサイズや間隔のトライボロジー特性や膜の変形挙動への影響を評価するために, セグメント構造DLC膜をアルミニウム基材上へコーティングしボールオンディスク試験や4点曲げ試験を行った. また, 有限要素解析と合わせてセグメントの設計指針について示した.
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―平面対応型アクティブ・フレキシブル治具の試作―
山口 智実, 樋口 誠宏, 福谷 義一, 永井 清
2005 年 71 巻 12 号 p.
1563-1567
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
自動組立において, 任意形状の部品を能動的に保持固定するアクティブ・フレキシブル治具 (AFLEF) の開発に着手した. 本治具では, 対象物に対する固定機能と把持位置誤差を修正するための微小位置決め機能との, 一般に両立が容易でないとされている両機能が必要となるが, 本治具が多指ハンド構造を持ち冗長な関節数を有することから, 各関節特性を剛性か弾性に設定することにより, 位置決め制御のみで両機能の両立を図った. 本論文では, 研究の初期段階として, 水平2次元平面内で様々な形状を保持・固定する平面対応型AFLEFの試作を行い, 固定・微小位置決め両機能の両立を実験によって確認した.
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―単層膜を用いた共振波計測と粗面の高周波非接触振動計測技術―
奥田 貴啓, 石丸 伊知郎, 筒井 宏光, 藤井 義樹, 小林 宏明
2005 年 71 巻 12 号 p.
1568-1573
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
多様な材質の膜厚を光熱変換効果に基づいて非接触で計測する手法を提案している. 試料表面をパルスレーザで照射し, 数百MHzまでの周波数特性を持った弾性波を励起させる. この弾性波は共振現象により膜厚に応じた周波数成分のみが選択的に残る, この共振周波数を検出することにより, 膜厚を算出できる.
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西嶋 隆, 山本 晃生, 樋口 俊郎, 稲葉 昭夫
2005 年 71 巻 12 号 p.
1574-1578
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
静電フィルムアクチュエータを用いた2自由度ロボットアームを開発した. 本アクチュエータの軽量高出力, ダイレクトドライブ, 柔軟といった特徴を踏まえ, 2種類の構成方法を提案し, 軽量でシンプルロボットアームを試作した. ロボットアームのサーボ制御システムを試作し, その性能評価を行った. また, ティーチングプレイバックの例を示した.
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横山 和宏
2005 年 71 巻 12 号 p.
1579-1582
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
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非接触給電における受電側電源の電流容量の増大法 横山和宏 電磁誘導による非接触給電において, 回転体側の被励磁コイル, 整流回路, レギュレータを複数組設置し, 並列に結線して負荷に電流を流す方法で, 受電側電源の電流容量を増大させることができる. また, 静止側の励磁回路を複数組設置すれば, さらに電流容量を増大させることができる. 励磁回路1・受電回路1での受電々力15V * 101 mAに比べ, 励磁回路4・受電回路4では受電々力15V * 345 mAを得た.
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菅野 明宏, 新田 勇, 五十嵐 渉, 小俣 公夫
2005 年 71 巻 12 号 p.
1583-1589
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
レーザスキャナでは, 環境温度の変化によりコリメータレンズの位置変化が生じると, ビームスポット径が悪化する. そこで, コリメータレンズの鏡筒への組込み時に樹脂リングでレンズを光軸方向へ押さえる新しい方法を考案した. 本論文では, 従来法に比べて温度変化時のレンズの光軸方向への位置変化を大幅に減少できることを, 数値解析と実験により明らかにした.
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深津 拡也, 柳 和久
2005 年 71 巻 12 号 p.
1590-1594
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
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従来の光触針式輪郭測定において, 予期しない突発なピークノイズや高周波ノイズなどの異常値が生じる. この主な原因はスペックル誤差である. 既報において, スペックル誤差補正ユニットをもつ光触針式センサーを提案し良好な結果を得た. しかしながら開発したこのセンサーにおいても, 0.1 μmRa以下の表面粗さの小さな領域では異常値が残存する. 本研究では, 開発したセンサーのスポット形状を円形から楕円形にすることにより, スペックルサイズを縮小し, スペックル誤差の影響の緩和を試みた. その結果, 0.1 μmRa以下の凹凸を持つ試料においても, 触針式粗さ計と同等の測定結果が得られた.
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八十川 利樹, 石丸 伊知郎, 小林 宏明, 石崎 勝己
2005 年 71 巻 12 号 p.
1595-1599
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
ミクロンオーダーの微粒子の内部構造を取得するために, 微粒子回転手法として近接2光束ピンセット方式を提案した. 本手法は光が吸収される際に発生する光圧力を利用することで, 微粒子の屈折率分布によらない回転力付与を可能としている. 本報告では, 微粒子の回転実験を行った結果につき述べる. また, 微粒子 (直径10 μm) の内部欠陥 (1 μm以下) 分布を観察することが可能となった.
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―一般化ローパスフィルタと点対称拡張法を用いた空間型・周波数型ローパスフィルタ―
沼田 宗敏, 野村 俊, 神谷 和秀, 田代 発造, 輿水 大和
2005 年 71 巻 12 号 p.
1600-1606
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
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データ端における振動問題を解決する3つの有限長データ用ローパスフィルタ (LPF) を提案する. 第1は振幅伝達特性が従来のLPFと等しい一般化LPFである. また, 一般化LPFの出力点を中心として点対称にデータを拡張し, これに空間型・周波数型LPFを適用する第2・第3の手法も提案する.
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―片側構造電極におけるERゲルの静的および動的特性の実験的解析―
柿沼 康弘, 青山 藤詞郎, 安齊 秀伸, 櫻井 宏治, 磯部 和之, 田中 克敏
2005 年 71 巻 12 号 p.
1607-1612
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
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開発したERゲルを回転部を持つデバイスに応用する際, 回転電極側にも配線を施す必要があるため構造が複雑化するという問題が生じる. この問題を解決するために片側構造電極の適用を試みた. 本研究では片側構造電極におけるERゲルの基本特性を実験的に解析した.
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―複数回の傾きを必要とする形状に対する割り出し角列決定方法―
山田 誠, 田中 文基, 近藤 司, 岸浪 建史, 香村 章夫
2005 年 71 巻 12 号 p.
1613-1617
発行日: 2005年
公開日: 2007/05/15
ジャーナル
フリー
金型の仕上げ加工を対象として, その高能率化を目指して, 5軸制御工作機械の回転2軸で離散的に姿勢を割り出して3軸制御加工を行うための, 最適な割り出し角を自動的に導出する方法論を提案する. 本提案手法をソリッドモデルで与えられる要求加工形状へ具体的に適用し, 提案手法の有効性を確認した.
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