1987年に奄美大島で採集したショウジョウバエの1系統は,Drosophila asahinaiに類似しているが,0KADAの記載とは次の諸点で違いがみられたので,別種であると考えられD. yuwanensisと命名記載した.この種はD. asahinaiと比較して,1)第9腹節腹板の中央突起の中央部が凹型である(D. asahinaiでは凸型),2)中央突起の両側の剛毛が短い,3)陰茎の先端部が長い,4)中胸背毛の数が6列(D. asahinaiでは8列),5)縦走性櫛の歯数が20本(D. asahinaiでは24本),などの違いがある.また,D. yuwanensisの分裂中期染色体から核型を調査した結果,2n=10(1J,1R,2V,1D)で,XおよびY染色体は亜末端動原体性,第4染色体は粒状であった.
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